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火打山自然再生プロジェクト ライチョウ生態調査のご報告

2022/05/30

令和3年(2021年)度頸城山塊ライチョウ個体群生態調査事業_報告書

 

クラウドファンディングのご寄付で実施しましたライチョウ生態調査のご報告です。

この調査の内容は、

(1)ライチョウ個体数調査

(2)高山帯の哺乳類相調査

(3)雪上レクリエーション活動エリアでのライチョウ生息状況調査

です。

 

(1)ライチョウ個体数調査

火打山周辺のライチョウの個体数について2008年から観測しています。

令和3年度では「18羽」のライチョウが確認されました。この数は前年の22羽と比較すると少ない確認数になっていますが、2008年からは12羽~33羽の確認数で推移していますので、比較的安定した数のライチョウが確認されたものです。ですが、個体数が少なく急激な環境変化などによる絶滅の危険性は変わりないことから、継続して観測していきたいと考えています。

 

(2)高山帯の哺乳類相調査

センサーカメラにより火打山の哺乳類相を調査しました。主に「ニホンジカ」の出現数を調べるものです。ニホンジカはその食害が懸念されており、多くなるとライチョウのエサとなる植物も含めた一帯の植生が壊滅してしまいます。

2016年、2017年に調査し2年開けて2020年、2021年(本年)で実施したものです。

2016年、2017年と比較し2020年における確認数は増えておらず、また、食害も発生していないことから一安心していたところですが、2021年の確認数は増加傾向にありました。出現率は食害を及ぼすほどのものではありませんが、今後も警戒が必要です。

 

(3)雪上レクリエーション活動エリアでのライチョウ生息状況調査

雪上レクリエーション活動に利用されている三田原山及び笹ヶ峰高原においてライチョウの出現状況を調査しました。人の活動エリアとライチョウの生息地の確認、及びその影響を調べたものです。

雪上ですので主にフィールドサイン(足跡やフンなど)を探索しましたが、ライチョウの個体及びフィールドサインは発見できませんでした。文献調査においても妙高山南側のエリアにおけるライチョウの確認記録はないことから、人の活動による影響は小さいものと考えられます。しかし、ライチョウの冬季の生息地はいまだ不明なままですので、解明が望まれます。

 

詳細は、添付の報告書をご覧ください。

環境会議では引き続きライチョウの保護、人とライチョウの共生に向けて事業を実施していきます。

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